日本人の98%が「ビタミンD不足」に。秋冬こそ摂りたいビタミンDの重要性
- ・ビタミンDとは?体調管理に欠かせない栄養素
- ・なぜ現代人のビタミンDは不足しがちに?
- ・メリット・デメリットを比較!ビタミンDの摂取方法
- ・実は大事な「骨の働き」
- ・健康は「自分で選ぶこと」が重要
気づかないうちに不足しがちな栄養素──ビタミンDについて知っていますか?
ビタミンDはコンディション作りや骨のサポートに重要ですが、実は日本人の98%が不足している* というデータもあるほど、不足しやすい栄養素です。
*2023年6月5日東京慈恵会医科大学発表資料による
特に秋冬は日照時間が減少するため、よりビタミンD不足が増える季節。
これからのシーズンにこそ知っておきたい「ビタミンDの重要性」について、東京慈恵会医科大学の越智先生にお話しを伺いました。
越智小枝 先生
東京慈恵会医科大学 臨床検査医学講座 講座担当教授。
東京医科歯科大学を卒業し、英国インペリアルカレッジ・ロンドンで公衆衛生を学ぶ。研究領域は、臨床検査医学、公衆衛生、災害医療など。ビタミンDに関する研究では、2023年に国内初の基準値を公表。
ビタミンDとは?体調管理に欠かせない栄養素
ビタミンDは、ビタミンCやB群など他のビタミンに比べて、あまり知られていない栄養素です。
一般的にはカルシウムの働きを助け、骨のサポートをしてくれるのがビタミンDの役割として知られています。
それだけでなく、体のコンディションを整えてくれるほか、生活習慣対策の有用性についても報告されるようになっています。
特に秋から冬にかけては日照時間が短くなり、気温差や乾燥などで体調を崩しやすい季節。より一層の「コンディション管理」が重要になってきます。

ビタミンDは体調管理に欠かせない栄養素ですが、現代人の多くが「ビタミンD不足」に陥っているといいます。
東京慈恵会医科大学の最新研究よると、一般的な成人男女約5,500人を対象にした調査では、98%がビタミンD不足*という結果に。
*2023年6月5日東京慈恵会医科大学発表資料による
なぜ現代人のビタミンDは不足しがちに?
現代人がビタミンD不足に陥りやすいのは、いくつか理由があります。
ビタミンDは別名「太陽のビタミン」と呼ばれ、日光を浴びることで体の中で自然に作られます。
越智先生:日光浴が好まれた時代には、日焼けした肌はバカンスを楽しむ人々のステータスシンボルでした。
ところが1970年代に入り、紫外線が皮膚や目への影響を与えることが分かると、「肌を守る」意識が少しずつ高まっていきました。
現在は美容面から日焼け止めを使用する方が多く紫外線対策は日常の習慣となっています。ただし、SPF30程度の日焼け止めでもビタミンD合成が止まってしまうため、
日常的に日焼け止めを塗る方は、食事やサプリメントなど別の方法でビタミンDを補うことが大切です。

さらに「食生活の変化」も、ビタミンD不足の原因に。
ビタミンDは、魚類やキノコ類に豊富に含まれているため、伝統的な和食中心の食生活であれば自然に摂取できていたのですが、食事の西洋化が進んだことで、日常の食事から十分に摂ることが難しくなっています。
越智先生:現代人は食生活の変化によってビタミンDの摂取量が減少傾向にあります。
近年はお子さんのビタミンD不足の数が急増しているという統計も出ています。
お子さんが不足しているのであれば、当然、一緒に過ごしている大人のビタミンDも不足しているだろうと予想できますよね。
メリット・デメリットを比較!ビタミンDの摂取方法
不足しがちな「ビタミンD」。
では、どのように摂取すれば良いのでしょうか?
ここでは4つの摂取方法を、メリットとデメリットを比較しながらご紹介します。
1 日光を浴びる

直接日光を浴びることで、皮膚の中でビタミンDが生成されます。
メリットは、費用がかからず、最も自然な摂取方法であること。
また、ビタミンDは摂り過ぎると中毒リスクが懸念されますが、日光の場合は合成が過剰になると自然にストップするため、その心配は要りません。
デメリットは、紫外線による肌ダメージがあることです。
さらに、日照時間が短くなる秋冬には、十分な日光を浴びられないためビタミンD不足に陥りやすくなります。
2 食べ物

ビタミンDは、主に魚類(イワシ、サンマ、サケ、ブリなど)や、きのこ類(干し椎茸、乾燥きくらげ)に多く含まれています。
メリットは、ビタミンDだけでなく、他の栄養バランスも整えられる点です。
デメリットとしては、海産物を食べ過ぎると尿酸や塩分が過剰になりやすい点です。
また、魚やキノコ類が苦手な方もいるので、食事だけで必要量を摂取するのは家事の負担にもつながります。
3 サプリメント

サプリメントからもビタミンDを摂取することができます。
特に日照時間の少ない欧米では、政府や医療機関が積極的にビタミンDサプリメントの摂取を呼びかけているほど一般的です。
メリットは、必要な栄養素だけをピンポイントで摂取することができ、量も正確に計算できる点。
デメリットは、費用がかかることです。
また、一般的にサプリメントは過剰摂取リスク(中毒リスク)があると思われがちですが、越智先生によると、通常の摂取範囲であれば大きな問題が起こることはほとんどないそうです。
越智先生:日本のビタミンD摂取上限は1日4000IU(100μg)とされています。これを大幅に超える量を長期間続けない限り、過剰摂取の報告はほとんどありません。
4 処方薬

病院で処方される「活性型ビタミンD」もあります。
メリットは、腎臓の機能が低下していてビタミンDの活性化ができない方に有効である点。
また、サプリメントよりも費用が抑えられる場合もありますし、カロリー計算が不要なことも利点です。
デメリットは、中毒リスクがやや高く、過剰摂取は禁物であること。
越智先生:活性型ビタミンDだけで本当に十分かどうかは分かっていません。活性型よりもサプリメントや食事で摂るビタミンDの方が望ましいのではないか?という見解もあります。
それぞれの摂取方法にはメリット・デメリットがあります。ご自身のライフスタイルやコンディションに合った方法を選ぶことが大切です。
実は大事な「骨の働き」
ビタミンDの大きな特徴として「骨のサポート」があります。
骨は体を支えるだけでなく、内臓を守り、ミネラルバランスを保ち、血液やホルモンを生み出す重要な存在でもあります。
体のカルシウムの99%、マグネシウムの70%は骨に蓄えられ、骨の状態は全身のバランスにも影響します。
さらに骨は「オステオカルシン」というホルモンを分泌し、体全体の健やかさを支えています。
越智先生:骨は単に体を支えるだけでなく、わたしたちの生命維持の根幹を担う臓器です。その働きを支えるビタミンDは不可欠な存在です。
そして骨が分泌するホルモンの「オステオカルシン」をサポートするのがビタミンK。ビタミンDとあわせて摂るとよりバランスの取れたケアが期待できます。
健康は「自分で選ぶこと」が重要
日光、食事、サプリメント、処方薬ービタミンDにはさまざまな摂取方法がありますが、メリット・デメリットを比較した上で「自分で選ぶこと」が重要だと先生は話します。
越智先生:健康の「正解」は誰にも分からないもの。
誰かに押し付けられるものではなく、自分で選ぶことが大切です。
健康とは我慢ではなく、バランスであり、人生を楽しむこと。
体だけではなく、精神的にも、社会的にも健康で心地よくいられる選択こそが、「ウェルビーイング」につながるのではないでしょうか。
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いかがでしたでしょうか?
ビタミンDは、健康やコンディション作りに欠かせない栄養素です。
しかし日本人の98%が不足* しており、特に秋冬は日照時間が減ることで、さらに不足しやすくなります。
これからのシーズンを健康で楽しく過ごすために、ぜひ意識的にビタミンDを取り入れてみてはいかがでしょうか◎
*2023年6月5日東京慈恵会医科大学発表資料による







